振り返りという言葉にうんざり?

振り返りについて振り返る!

 最近、振り返りという言葉をよく耳にします。でも振り返りと言っても本当に多くの種類がありますね。日々の振り返り、仕事・学びの振り返り、1年の振り返り、自分の人生の振り返り、 様々な日常で起こる場面の振り返りなど、様々な言葉があるのにもかかわらず、振り返りの定義がはっきりしていない、振り返った時の効果がはっきりしていないといった悩みもあるのではないでしょうか。一度振り返りの効果、自分自身の振り返りが正しくできているのかどうかの振り返りをする必要があると思ってまとめてみました。

 振り返りが必要だってわかってるんだ! 振り返っていう言葉はもう聞き飽きた!具体的にどうすればいいのかその解決策を教えてくれ!という人のために、自分なりの考えをまとめました。 

いろんな振り返りがある

 様々な種類の振り返りがある中で、私の経験の範囲内での振り返りについてまとめてみました。

日誌
 これは、一日の自分の行動を振り返ることです。何をしたか・自分の良かったこと・改善すべきこと・予定通りに進んだのか・どんな気持ちで過ごしたのか、といった様々な観点からの日単位の振り返りとして活用しています。

日々の行動
 何か人に言われたこと、自分を振り返ってみる。自分の今の行動が正しかったのかどうか?一瞬、立ち止まって考えてみることも、振り返りの一つです。

目標の進捗
 目標に対する振り返り、つまり、年初に立てた目標どおりに物事が進んでいるのかどうかの振り返り。会社単位では、業務の予実管理、企業決算、年次報告などがあります。

人生の振り返り
 自分自身が人生でたどってきたことの振り返り、書籍には人生の振り返りをしなさいと書かれているものも多くあります。

気づいたら実は日常の中にも振り返りが活用されていた!
 実は、たまたま私が業務をしている中でも、「振り返りノート」と言われているものがあり、実際に使っていることに気づきました。振り返りをすることが日常的に行われている、のは事実です。

 でも、振り返りについての正しい認識を持っていないと、時間の無駄にもなりかねないこともあるのです。実は振り返りには落とし穴があり、これは解決しなければならないと思いました。

振り返りにありがちな落とし穴

 振り返りという言葉が私達の日常生活に浸透している事がわかったところで、振り返りをする際の落とし穴について考えてみました。

目的を見失う
 もう”振り返りという言葉にうんざり”と思っていた時、あるグループで4回にわたり振り返りをきちんとできるかどうかの勉強会の機会がありました。今もその勉強会に参加しているのですが、 一つの気づきがありました。
 
 それは何のために振り返りをやっているのかということを忘れそうになっていたことです。 振り返りをすることに真剣になりすぎると、振り返りをするために相当な時間がかかってしまう、これって本当に意味があるのだろうか? という疑問が頭をもたげてきたのです。
 
 振り返りという言葉が漠然としていることが、そもそもの悩みの原因なのではないでしょうか。勉強会の場では、”何のために今その振り返りをしているのか?という問いかけを自分にすることが大事”だと言う結論になりました。

振り返りをしていることで、自分自身が成長していると勘違いする
 振り返りをしていると、私は人より勉強している、振り返りをしているから人よりも成長していると思いがちです。でも目的を持っていない限り、振り返りの時間は単なる自己満足に陥りがちです。気がつけば振り返りのツールにひたすらこだわっていて、自己分析に時間をかけすぎたりして、本来やるべき目標に対しての時間が取れなくなってしまうこともありがちです。
 
 私自身も、以前目標を達成できた時は、振り返りなどあまり意識したことがなく、ひたすら1点集中で前に進んでいたことを思い出しました。その当時と比べてみると、今は振り返りをすることにこだわりすぎているのかなって感じています。
 
 振り返りが大事であるという声だけに惑わされないこと、振り返りをしている自分が自己満足に陥る危険性があるという事実から目をそらしてはいけないのです。

数値化の罠にかかる
 振り返りをしていると効果があるのかわからなくなってしまうから、いろんなツールを持ち出して、データ化する、数値化するというのもありかと思います。見える化することの良いところは、自分の行動をある程度の時間が経過した後に数値で確認してみると、確かにメンタルが落ちているな〜とわかることがありました。この点はメリットがあると感じています。
 
 ただ、数値化する際にの落とし穴があります。それは、数値化するためのデータ作りにこだわりすぎて、そのことが目的になってしまう危険があるという点です。振り返りのデータを取るときには、目的に沿った形でのデータを取ること、ある程度精度の高いデータを取ること、データを取ることに時間を取りすぎないことも忘れてはならない重要な視点ですね。

まとめ:私なりの振り返りについての結論

 米国で行われた調査では、新年に立てた目標は80%は達成できず、ほとんどの人は2月半ばにはその決意を放棄している、という調査結果もあります→ 参考Website。目標達成できない要因の多くは、その目標を忘れてしまうことであることから考えると、振り返りの考え方、取り組みの方法もわかって来るのではないでしょうか?

 振り返りは何のため?という問いに対する私なりの結論は、「自分の取り組んでいる目標を忘れないようにすること!」につきます。これが振り返りをする一番の目的であり、これがなくして細かな議論・テクニックに走ってはいけないと思います。振り返りの目的が明確になった前提で、自分が最も得意とする自分に合った振り返りを見つけ出せれば良い、というのが私の持論です。

 以上「振り返り」について深堀りして考えてみました。みなさんはどう感じましたか?

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