焚書アーカイブス 3周年記念シンポジウム 2024
はじめに
12月8日、東京・大手町で「焚書」をテーマにした講座の開設から3周年を記念するシンポジウムが開催されました。このイベントでは、焚書の意義、GHQによる日本の歴史への影響、焚書された書籍が示す日本人の生き方、そしてそこから見えるこれからの日米関係の展望といったテーマについて、著名な先生方による講演を聴くことができました。本ブログでは、その講演内容を通じて得た気づきをまとめました。
私がこのセミナーに参加した理由は、日本のメディアや教科書など、一般的に流れている情報に疑問を感じているからです。多くの情報が事実と異なり、真実が正しく伝えられていない現状に危機感を覚えたのです。特に、日本の歴史に関しては教科書でも正しい内容が伝えられていないという問題が根深いと感じています。
こうした状況を見て、「なんと恐ろしい時代なのだろう」と気づかされました。最近では、多くの人が添加物だらけの加工食品の問題に気づき、それを避けるように努めています。それと同じように、私たちは情報においても「毒だらけの加工情報」を日々目にしており、重要な事実が国民に届いていないのです。
そのような背景から、私は本物の情報を求めたいという強い思いを抱くようになりました。そして、歴史的視点を通じてその真実を探求したいという欲求に駆られ、このセミナーに参加することを決めたのです。
焚書とは何か?
そもそも「焚書」とは何でしょうか?そして「焚書」とは何を指すのでしょうか?
焚書とは、戦後、GHQが日本の精神性や日米開戦における日本の強さの根源を徹底的に研究した結果、天皇制・神道を中心とした国家体制、武士道精神、集団主義といった日本独自の価値観や国民性にその要因があると判断したことから始まりました。それらを排除し、日本が二度とアメリカに対抗しないようにするため、GHQは日本国内の出版物を徹底的に検閲し、禁止対象とするリストを作成しました。このリストには約7,700冊以上の書籍が含まれていました。
対象となった書籍の内容は、軍国主義を助長するもの、国家神道に関連するもの、特定の思想やイデオロギーを扱ったもの、さらには歴史教科書や学術書にまで及び、多岐にわたっています。
幸いなことに、一部の図書館やコレクターによって保存されていたものを元に、復刻版として出版される書籍もあります。私はこうした焚書に指定された書籍に興味を持ち、実際にいくつかを購入し、読んできました。
「GHQ焚書アーカイブ」というオンライン講座は、これら焚書の文書を中心に取り上げるサービスであり、その3周年を記念して、今回シンポジウムが開催されました。このシンポジウムでは、焚書書籍の解説を担当されている先生方が一堂に会し、講演を行うということだったので、ぜひとも参加したいという思いから参加を決めました。
シンポジウムでは、日本経済大学準教授の久野潤先生やジャーナリストの葛城奈海さんが司会を務め、さまざまなテーマで講演が行われました。この貴重な機会に参加できたことを非常に嬉しく思っています。以下では、セミナーの概要と私自身が感じたことをまとめてみました。
セミナーの詳細
第一部:焚書とは何か?GHQに奪われた日本の歴史
本セッションでは、東京大学名誉教授の小堀慶一郎先生、東北大学名誉教授の田中秀道先生、日本経済大学準教授の久野淳先生をパネリストとして迎え、パネルディスカッションが行われました。司会は久野先生が務めました。
小堀先生は、戦争を実際に体験された世代として、幼少期のリアルな体験談や焚書に至った経緯についてお話しされました。戦争体験者ならではの貴重な視点を共有していただき、当時の状況を深く理解することができました。
田中先生は、日本における天皇の存在の重要性について述べられました。特に、天皇が国家の中心であるという考え方やその意義を解説し、「わが日本学」という書籍に言及され、ユダヤと日本の関係についても興味深い考察を示されました。古代から日本が持つ安定性や、ユダヤ人が日本人社会に同化していった歴史的背景についての話は、非常に興味深いものでした。
第二部 <前半> 焚書書籍から導く日本人の生き方とは?
本セッションでは、大場和央先生(早稲田大学、国士舘大学、國學院大學で非常勤講師)が登壇し、ジャーナリストの葛城奈海さんが司会を務めました。
特に感銘を受けたのは、大場先生が語られた日本人の「水戸学」に基づく考え方と、人倫および倫理についてのお話でした。日本人は、自らの存在を社会における立場や役割を通じて認識し、その役割に基づいた行動を通じて生きがいを得るといいます。この考え方を「人倫」と呼び、「倫」とは自分の周囲にいる人々を意味します。
一方で欧米社会では、神が個人を創造したという考えのもと、自由意志を持った個人が重視されます。しかし、この視点では人倫が崩壊しやすい方向に進むと指摘されました。最近の選択的夫婦別姓やLGBTQに関する議論についても、西洋の考え方をそのまま日本に導入することは、人倫に反し、日本の戸籍制度や家族制度を破壊する恐れがあると警鐘を鳴らしていました。これらの話を通じて、日本人独自の価値観の重要性を改めて感じることができました。
また、大場先生が「一人ひとりが日本を良くするプレイヤーであることを自覚し、行動することが大切」とおっしゃった言葉には深く納得させられました。
第二部 <後半> 焚書書籍から学ぶこれからの日米戦
本セッションでは、大阪市立大学名誉教授の山下英次先生と、慶應義塾大学教授の片山杜秀先生が登壇され、日米大戦、すなわち大東亜戦争に至る日本と海外勢力の動きについて語られました。特に、その時代における各国の象徴的な事象や出来事を詳しく解説していただきました。
大東亜戦争については、日本が海外勢力の謀略により、戦争を回避できない状況に追い込まれていった経緯を詳しく説明いただきました。満州や中国での戦闘、さらに海外からの圧力によって、戦争が長期化していった過程、そして真珠湾攻撃に至るまでの流れが語られました。これらの内容は、現在の学校教育ではほとんど触れられていない点も多く、教科書では戦争を「勝者の視点」で描いているため、偏った思想に影響されやすいことを指摘されていました。
また、山下先生と片山先生の議論に続き、田中秀道先生からは、米国と日本の戦後の取り決めについて興味深い話がありました。特に、今のCIAの前身であるOSSが立てていた計画において、天皇を攻撃しないことや、靖国神社、明治神宮、京都など主要な施設を破壊しない方針が採られていたことが紹介されました。
この計画の詳細は、田中先生の著書『OSS日本計画』にも記されており、非常に興味深い視点を提供してくれる内容でした。このセッションを通じて、戦争史に対する新たな気づきと視点を得ることができました。
まとめ:私の所感
現代の社会では、大手メディアが真実を十分に伝えておらず、多くの人が誤った情報に惑わされ、自分や家族の健康や幸福を失う場面に悲しみを感じます。このような状況に対し、私は「なぜ日本がこうなったのか」を深く知りたいと考え、1次資料や歴史書を通じて学び始めました。
今回のセミナーは、真実の歴史を知る扉を開いてくれました。日本を良くし、日本人が正しい歴史を理解して力をつけてほしいと願い、まず自分自身が学び続けることの大切さを再認識しました。
私ができることは小さな一歩かもしれませんが、一人ひとりが真実を知ることで未来をより良くできると信じています。教育現場で真実を伝え、「一人ひとりが日本を良くするプレイヤー」という言葉を胸に挑戦していきたいと考えています。