石田和靖さんセミナーに参加

はじめに
「中東」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?
テロや紛争といったネガティブな印象を持つ方も多いのではないでしょうか。私自身も、「怖いから行きたくない場所」という先入観を持っていました。
しかし、石田和靖さんのYouTubeチャンネル「越境3.0」を見るようになってから、中東=アラブ世界がこれからの時代の中心になっていくという考え方に触れ、興味が大きく膨らみました。そして今回、長野県松本市で開催されたリアルセミナーに参加したことで、私の中東観は大きく変わったのです。
日本にとって、中東は「チャンス」でしかない――。そう実感し、さらに深く学びたくなりました。以下に、当日のセミナー内容と私なりの所感をまとめます。
消費税の“からくり”に気づいた原点
石田さんは20代から30代半ばまで、約10年間会計事務所に勤務し、約40社の法人税・消費税業務を担当されてきました。その中で、外国人顧客による中古車の輸出ビジネスに携わったことが大きな転機となります。
輸出ビジネスでは、仕入れや輸送費に消費税が課税される一方、海外での販売には消費税がかからないため、差額分が「輸出還付金(輸出戻し税)」として還元される仕組みがあります。これは一見、補助金のようにも見える制度で、石田さんはこの経験から「消費税制度のいびつさ」に気づいたといいます。
消費税が社会にもたらす弊害
非正規雇用の増加を招く構造
企業が外注や委託業務を利用すれば、その支払いに含まれる消費税を仕入税額控除として処理できますが、自社の社員に支払う給与には消費税がかからず、控除の対象にはなりません。この仕組みにより、企業は正社員よりも派遣社員や契約社員など非正規雇用を選ぶ動機が強くなり、結果として雇用の不安定化が進みます。
少子高齢化への影響
増税によって可処分所得が減ると、将来への不安から結婚や出産を控える人が増える可能性があります。企業の賃上げも抑制され、経済全体の活力が失われるという悪循環が生じかねません。
財務省は「プライマリーバランス」という論理を前面に出し、メディアを通じて国民に緊縮財政の必要性を刷り込んできました。しかし近年、多くの人々がその欺瞞に気づき始めています。石田さんの話からは、「消費税廃止」という選択肢の現実味を強く感じさせられました。
ドバイの経済戦略に学ぶ
石田さんは、会計事務所時代に1990年代以降、多くの輸出企業がドバイに目を向けたことに注目しました。セミナーの後半では、特に中東の中でもドバイの成長戦略が語られました。
地図は、以下のサイトより、
https://jcme-group.com/whereisdubai/

自由経済特区「フリーゾーン」の創設
ドバイは「ジュベル・アリ・フリーゾーン」など、外国企業を誘致する自由経済特区を整備し、日本の大手企業(トヨタ、キャノン、パナソニックなど)も進出しています。
特区では、税金ゼロ、業種別のインフラ・制度整備、競争による質の向上が実現され、世界屈指のビジネス環境が築かれています。
政府系ファンドによる資産拡大
もう一つの柱が、政府系ファンド「ドバイ投資公社」による戦略的な投資です。政府が潤沢な資金を活用し、世界中の企業・資産に投資を行うことで国家としての富を増やし、結果として住民への厚い福祉(無税社会、結婚時の住宅支給など)を可能にしています。
*以下は、中東のことがわかる参考書籍

日本とアラブの架け橋
石田さんは、日本と中東の文化交流の可能性にも言及されました。
たとえば、漫画家・小泉清美さんは、SNSやオンラインサロンを活用し、エジプトで漫画作品を出版。現地の若者たちの熱い支持を受けて『忍び』という作品が成功を収めました。日本の価値観を物語に織り交ぜ、中東社会の課題にも切り込んだ内容とのことです。
中東諸国では今でもFacebookやInstagramが盛んに使われており、日本のアニメ・マンガ文化への関心が非常に高いのが印象的でした。こうしたソフトパワーこそが、これからの国際関係を形作る鍵になると感じました。
セミナーを通じて得た私の気づき
今回のセミナーを通して、私たちが今できること、すべきことが明確になりました。
- 消費税廃止を訴えること。
国民の声を政治に反映させるためにも、SNSや選挙で明確な意思を示すこと。 - 中東について学ぶこと。
偏見や先入観にとらわれず、自分自身の目と耳で情報を取りに行く姿勢。 - グローバルな視点を持つ政治家・言論人を支援すること。
世界の動きを正しく理解し、日本を導いていける人物への支持。
「VISION TO REALITY(ビジョンを現実に)」という中東諸国の理念に触れ、私自身も、停滞を続ける日本にとってこの姿勢こそが必要だと確信しました。
[Image generated by AI]

最後に
石田さんは「関心のある分野に投資することが未来を拓く鍵」と語っていました。これは国家にとっても、私たち一人ひとりにとっても同じです。
「真実は、少数から始まる。」
この言葉を胸に、今後も学び続け情報を発信し、次の世代へつないでいく責任を感じています。今回のセミナーは、まさに“光の差す方向”を見つけるきっかけとなる、素晴らしい一日でした。